メンバー毎

iPhoneはベニスではなくフローレンスに死す。そして愚かさにようやく気がついた。前編

前回のつづき

—-


イタリアに入った。


ミラノから列車で2時間、フィレンツェ(フローレンス)に着く。フィレンツェを訪れるのは2度目だ。背が低く赤い屋根をした家々と、巨大なドゥオーモがとても美しい街である。


ないお金と、ない時間を使ってせっかく旅行をするなら、できれば一度も訪れたことがないところに行くほうを個人的には好むのだが、「ここはもうたぶん二度と来ないな」というところと、「もう一回来たいな」と思うところがり、フィレンツェは後者のほうだった。理由は自分でもよくわからないが。なのでまた訪れたのだ。





基本的にほとんどいつも一人旅ばかりだが、前回のフィレンツェ訪問は卒業旅行の一部として、友人たち5人で訪れた。その中には我らがP助もいた。



イタリアにはジプシーという移動系民族がいるのだが、よくあるスリの手法として、親子ジプシーの子供が、歩いている観光客を突然ダンボールで包み込み、驚いている間に親ジプシーが財布を盗むというのがある。


当時、通りを5人で縦に並んで歩いていて、私が先頭、P助が一番後ろを歩いていたとき、私が何気なく振り返るとP助は段ボールに包まれていて今にも親ジプシーにスられそうになっていた。

本に書いてある典型的なスリの事例がまさにその時眼前で展開されていたのだ。



日本人観光客がスリにあっている現場を生で目撃したのは、後にも先にもあれ一度きりであり、とても貴重なものを見せていただいたと思っている。あの時は指をさして笑ってしまったが、この場を借りてP助に厚く御礼申し上げたい。


そんな思い出深いフィレンツェ(もしかしたらあれはローマだったかもしれないけど)は、歩いているとそのドゥオーモや街の美しさに圧倒され、カメラのシャッターをきる回数もおのずと多くなってくるのだが、私の一眼レフの画角でとらえた光景は、自分の目でみたほぼ180度パノラマの光景には到底及ばず、その素晴らしさはほんの少ししか伝わらない。


Google Earth を見たほうがよっぽど伝わるような気がするため、願わくばそっちで確認してほしいくらいであるが、一応一枚だけ掲載してみる。しかしこれはそのへんを少し考慮してご覧いただきたい。画角が狭くて写っていないが、この右側にジョットの塔がそびえ立っていてそれが実に見事なのだ。

DSC_2268


さて話を本題に戻すが、ここフィレンツェは(当たり前だが)オーストリアとは別の国なのでもちろん携帯キャリアも異なる。


イタリアの主な携帯キャリアとしては、TIM、WIND、3、Vodafone の4社があり、街の携帯屋に聞いたところ、TIM か WINDが安定しているとのことだったので、その2社が出しているプリペイドSIMについて調べたところWIND社が出している1week 3ユーロでパケット通信無制限(事実上)というのが今回の自分には合っていた。



それでフィレンツェに着いてすぐに、宿のスタッフに近くにあるWINDのショップを教えてもらい向かう。


DSC_2345 DSC_2346


いくつかのプリペイドSIMのラインナップを説明してもらったが、やはり事前に調べておいた1weekデータ通信無制限のものを選択した。初回だけ登録料のようなものがかかるため、実際には全部で15ユーロである。しかし短期旅行なのでこの金額で旅行中無制限に3Gネットワークが使えるのであれば相当安い。


DSC_2343


オーストリアではプリペイドSIMは街のいたるところでID提示なしに買え、購入後すぐに使えていたが、イタリアは少し事情が異なっていた。ドキュメント(パスポート等の身分証明書)も要求されるし、契約後アクティベーション(機能の有効化)に2時間ほどかかる。その間は電波が何本立っていようが通信は不可能なのだ。


DSC_2349 (イタリアの携帯キャリア4社が表示されているのが御覧いただける。一番上には挿したSIMの「WIND」の文字が。電波が入っていて「3G」も表示されているが、アクティベーションが完了するまではネットワーク機能は使えない)




2,3時間してアクティベーションが完了したら、完了通知を知らせるSMSが送られてくるとのことだったので、WINDのショップのねぇちゃんにお礼とCiaoを言って店を出て街を散策することにした。


ちょうど3時間ほど経った頃か、歩いていると突然Gmailの受信音がしたので、あれ?まだアクティベーション完了のSMSは来ていないのにオンラインになったのかなと思いメールチェックをする。一応オンラインになったので、SMSは来てないがまぁいいやと思い、調べたいことがいくつか貯まっていたのでちょっとインターネットをする。しかししばらくしていたら途中で途切れ途切れになり、ついには接続できなくなった。





もうショップも閉まってるし、まぁまだSMSも来てないしと思い、仕方がないのでそのまま放置して街を散策するが一向にSMSは来ない。またネット接続を試みるが失敗。




ついには「PDP authorisation error」とかいうエラーが出た。



日本でiPhoneを使ってたときは出たことがなく、解決方法がわからなかったので急遽その辺にあったネット屋(ネットカフェ)に入って1ユーロ30分で調べることにした。



WIND, iPhone, 3GS, PDP, authorisation, error などのキーワードで検索していたら同じような症状になった事例がいくつか出てきて、解決方法も一通り載っていた。英語やイタリア語だったが、別にiPhoneの設定について書いてあるだけなので特に難しいことはない。それに示してある通りにネットワーク設定をいじくっていた。すると突然iPhoneがリブート(再起動)し、いつもの起動時のりんごマーク。


しかしいつもは1分ほどでりんごマークをぬけてちゃんとOSが起動するのにずっとりんごマークのまま。。。




まだ1ユーロ分の30分間を超すには時間があったので、ネット屋でそのままiPhone のOSが起動しないときの対処法を調べ、いろいろやってみるがどうやっても起動しない。で、行き着く結論は結局、母艦のマシン(私の場合、自宅のMac)につなげて復元するしかなさそう・・・



最悪だ。せっかくのハイテク旅行実験の真っ最中に、メインデバイスのOSすら起動しないとは。もうメールもネットもガイドブックもマップもナビもメモもTwitterもブログ更新もできず、ましてや朝の目覚まし時計にすら使えなくなってしまった。もはやただの板だ。



しばらくの間、いろいろいじくりすぎたことを後悔したが、復活させるには、その辺のMacか、iTunesがインストールされたPCにつながせてもらってとりあえずOSだけでも入れなおすか、帰国して自分のMacでちゃんとやるかしか残された道はない。


その辺のMacかPCにつないでOS入れなおしたところで、結局イタリアのSIMを挿しても使えないためそれは特に意味ないわけだ。



そう考えるともうハイテクに頼るのはここまでにして、この後は完全に割り切って全く真逆のやり方で旅行を楽しむことに決めた。それしかない。



つづく。




タイムテーブル発表~

ども。

2/20より始まりますレギュラーイベント、「4D Pocket」

記念すべき第1回のタイムテーブルが決定しました。


応募総数20,000通の中から選ばれた、知った顔のメンバーです。




名称未設定 1のコピー

ありゃりゃ、端っこ切れちゃた。。。




よろしくお願いします!!!










ウィーンよりお便り。海外旅行を便利にする、新たなメソッドに驚いた

お久しぶりです。Marです。何かとベリー多忙を理由にしてブログ更新サボってました。いかんですな。



今日はこのブログを始めてから(たぶん)初の「である」調にて書いてみます。カリー de Yeahみたいに。



———



いま旅行中である。



旅行中は気分が高揚しているので、その状態で日記とか書くと、帰ってきて冷静な時に読み返したときに微妙な気持ちになるので、今回はブログはやめてずっとTwitterのみ更新しようと思ってつぶやき続けていたが、まぁいっかと言うことでブログも更新することにした。




今回の旅行ではあることを試したかった。これまでのアナログでたまに古い情報の載った旅行ガイドブックを元にした旅行から、リアルタイムでローカライズされた情報が得られやすいモバイル端末を使ってみようと。(もちろん念のため紙のガイドブックも持ってはいるが)



ウルトラモバイルPCですら重くて持っていきたくないので、使うのはiPhoneだ。



海外に出て、日本で売られているiPhoneを使うと、ちょっとインターネットするだけで数千円とかかかるので帰国後に何十万円という請求があって驚いたという話は少なくない。



なのでSIMロックされたソフトバンクのiPhoneなどは海外では全くの役立たず機械になるというか、iPod touchのようにウォークマンやネットワーク不要のアプリを楽しむ機器にしかならないのだ。日本で使う時の便利さをほとんど発揮できないという悲惨な状況だ。




というわけで、海外でiPhoneを十分に使うなら香港やイタリアなどで公式に売られているSIMロックフリーのものが必要だ。


が、それらは高いので、今回、自分が持っているiPhoneをSIMフリーにして(どういうわけで私のiPhoneがSIMフリーなのかはここでは書かないが)、現地で現地携帯キャリアが売っているプリペイドSIMを挿して使っているのだが、これが予想以上に素晴らしい威力を発揮している。



街の至る所でSIMは買える。私はちなみに郵便局で買った。中に通信会社のこんなオシャレなブースがあってそこですぐに買えた。














写真はiPhone撮影にて粗画。



もちろんSIMを変えるので電話番号は変わるが、使いたいのはデータ通信だけなので問題はない。私は電話機能は不要と思い、データ通信のみ1GBで約20ユーロというA1というキャリアが売っているBfreeBroadbandというプリペイドSIMを購入した。



買ったあとiPhoneにそれを挿し、ちょっとしたネットワークの設定を変更すれば五分後には3Gネットワークが使える。



この記事もiPhoneを使って、いま街のど真ん中で空いた時間にちょこちょこ書いている。




テクノロジーの進化の恩恵が、旅の仕方にこれほど影響があるとは正直驚いた。たぶん調べればさらに便利なことがあるのだろうが、すでにいまの時点でもおもしろい。




モバイルネットワークは、今まで旅の最中ものすごく煩わしいと思っていたことを簡単にし、重い荷物となっていたガイドブックや辞書は、データとなってモバイル端末のフラッシュメモリに格納され、リアルタイムで空室状況、空席情報もわかる。




GPSにより現在地周辺のレストランや、評価の高い観光スポットの一覧もすぐに出てくる。現在地からそれらの目的地までの距離は10メートル単位で正確に把握でき、Google Mapsと連携してナビゲーションしてくれる。


為替レートもリアルタイムなので、現地通貨での金額を入力すれば正確ないまの円での価値がわかる。iPhoneに変えた段階で、携帯キャリア提供のメアドを辞めて、Gmailをメインアドレスにしたので、もちろんビジネスメールもブライベートメールもリアルタイムで送受信可能だ。


手元でインターネットが使えるということは、何か買い物する際にも、それが日本でも買えるものなのか、日本よりも安い価格なのか等確認できるため、ここで買うべきものなのかどうかの的確な判断ができる。



旅はいろいろうまくいかなかったりする時に、試行錯誤してなんとかする事が面白いので、それがあっさり解決してしまうと旅の醍醐味が無くなる気はするが、今はこの便利さが新鮮なのでそれを今回は楽しもうと思う。



Marco Polo Guide という有名ガイドブックがある。欧米では街の本屋に必ずこうやってならんでいる。







それのiPhoneアプリをいま使って旅行しているのだが、なかなかこれがよくできたガイドアプリで前述したようなことが簡単にできてしまう。




今回も「荷物の量と旅の楽しさは反比例する」という旅好きの友人の言葉に習って、いつもよりさらに小さいデイバック一つでやってきた。福岡に遊びに行く時とさほど荷物の重さは変わらないが問題は特になさそうなので今後はさらに少なくしようと思う。最終的にはスーパーのビニール袋1枚に納まるくらいが理想的だ。







徹夜でそのまま飛行機に乗り、12時間のフライト後、さらに乗り継いでいまオーストリアのウィーンにいる。くるりの名盤「ワルツを踊れ」がレコーディングされた街だ。最近はくるりより「のだめ」効果で日本人にも人気があるようだが、残念ながら「のだめ」は最終回の数分しか見たことがない。



時差ボケのせいか体が不調だったが、一晩ぐっすり寝て、だいぶすっきりした。しかし氷点下なので寒くて先ほどからウンコがしたくてたまらない。




学生時代、ドイツ語をとっていたので、ほんの少しはまだ覚えているが、あいにく「私はウンコがしたいのでトイレを貸して下さい」というフレーズは習わなかった。学校では本当に大切な事は教えてくれないものだ。



それこそiPhoneを使ってインターネットでも調べたが、「ウンコがしたい」という部分が出てこない。本当に大切な事はインターネットにも載っていないのだ。



つまりは本当に大切な事は自分の足で直接聞くのが確実だということか。




ウィーンでウンコをもらしたら、頭の中でベートーヴェンの「第九」が流れそうな気がする。



予想通り途上国に比べれば刺激は少ないのだが、そんな雰囲気の綺麗な街が結構気にいった。芸術家がたくさん生まれたというのが良くわかる。



つづく かも。。。







coming-soon

どもども。

先のFunk Upにご来場の皆様、ありがとうございました。
レポートは後々するとして。。。


DJ shinji プロデュース、House、Techno レギュラーイベント

「4D-POCKET」

開催決定しました!!





4D-POCKET blog




flyer designed by Ryu@yeah!yeah!crew


Ryuちゃんグッジョブ!!!


偶数月第3土曜日

第1回は 2/20

@cafe bar ゆるゆる

22:00~    500円で!!!!


ダムの建設を見直してのこの価格!!


来ない手はありません!!!!!



DJの発表は後日改めていたします。




伊西地区にreal grooveを!!


踊り明かせる週末を!!


おおげさに言うのならば、きっとそういうことなんだろう。。。






ele-king 復活!!!

どもyu-kiです。

明日も仕事なのにこんな夜中まで何してんだか…て感じですが頑張って更新しまーす。


えー、昨今の不況は出版業界まで飛び火し色んな雑誌が廃刊や休刊に追い込まれるニュースをよく目にします。
どうでも良いゴシップ誌やファッション誌の終焉には何の感慨も無いワタクシですが、高い志しを持った愛読誌の悲しい最後を見るのは活字好きの人間にとっては無念の一言につきます…

その背景にはインターネットの普及により、ユーザー側の感覚が変わってきたのも一つの要因だと思われます。
webマガジンや各アーティストのHPで情報を仕入れれるし、視聴も出来る。
月に一回や隔月の雑誌よりリアルタイムで情報が更新されますしね。

ワタクシももちろんインターネットを重宝してますし音楽の情報も頼りっぱなしです。
そこは否定できません。
しかし、「雑誌にしかできない表現がある」と未だに信じているのも事実です。

雑誌毎に確固たる信念とカラーがあったり、雑誌でしか伝わらないレイアウトやデザインの美しさがあったり、編集部の愛が滲み出てる瞬間に立ち会える瞬間があったりとページを捲る感動に出会えることが未だにありますものね。
ほんと雑誌メディアの意義が問われる今だからこそ頑張ってもらいたいところです。

そんななか去年も数年来に渡り日本のクラブ・ミュージックマガジンのパイオニアとして君臨してきた「remix」が月刊誌から季刊誌に縮小し非常に悲しい気持ちになりました。

しかもスーパーバイザーを務めていた野田努氏をはじめ殆どのスタッフが変わってしまったみたいなので完全に別な雑誌になってしまうのではと懸念してしまいます。

年末に出たリニューアル第1号も正直微妙な内容でしたしね…

特に野田努氏は昔から好きなライターなのでその行く末を心配してたのですが、ちゃっかりこんなサプライズ用意してくれてました。


そうです。あの「ele-king」がまさかの復活です!



eleking

「ele-king」は野田努氏を編集長に1995年に世界初のテクノ専門誌として創刊され、国内外のDJ、ミュージシャンのインタビューを中心に、新譜の紹介やDJ・専門店のチャート等を取り上げていた雑誌で1990年代におけるテクノの盛り上がりを象徴する存在の一つでしたが、テクノの細分化が進み、ムーブメントが後退した2000年に残念ながら休刊していました。

それが今回、web版「ele-king」として再スタートを切ってくれました!

いやー、いつの間にこんなの作ってたんだろ、ビックリ。
テンション上がるわー。


eleking
ちなみに今回のweb版ではテクノはもちろん様々なカルチャーを紹介しています。
ロック、ヒップホップ、ハウス等色んなレビューやコラムもあるんで期待大ですね。

皆さんもよかったらこれ見て完全テクノモードで明日は(今日か?)LastであるFunk Upに出掛けましょう(^O^)/(shinji頑張れ!)
Funk Upのayakaさんやcoma2さんも「ele-king」読んでたのかな?
いや読んでたな、絶対(^-^)