2009年 上半期ベストディスク (洋楽編)
今年は年明けから何かと物入りでCD購入も極力我慢するよう心掛けていたのですが、視聴したりするとついつい触手がのびてしまい、この上半期も結局大量に買ってしまいました…
それにしても今年は豊作ですね。
去年は新人のデビュー盤が良作揃いでしたが今年はベテラン、中堅アーティストが頑張ってます。
U2然り、Prodigy然り。
では個人的に興奮した上半期ベストディスクを紹介します。
ちなみにSuper Furry AnimalsやPeter Dohertyなども上半期ベスト級なのですが一度ブログで紹介したので除外してます。
The Juan MaClean/The Future Will Come
まずはワタクシが最も好きなレーベル、DFAの看板アーティストの一つ、The Juan MaCleanのセカンドアルバムを。
これは素晴しいですよ。去年の傑作シングル「Happy House」の時点でかなり期待してましたがこれほど完璧なアルバムを作るとは。天晴れです。
ディスコティックなハウス、エレクトロファンクを中心に彩られたブリリアントな全10曲、60分のコズミック・トリップ。
エレクトロニクスと生音の絶妙なバランスによるプロダクションもお見事です。
ちなみにこないだのイベントでも「Happy House」かけました(^o^)
個人的上半期ベストアルバム第1位。
Passion Pit/Manners
次はボストン出身の新人バンドPassion Pitのデビュー作を。
いやあメロディー良し、サウンド良し、ビートも最高、しかも捨て曲無し。
甲高いファルセットによるヴォーカルは好き嫌い分かれるかもしれませんが、完璧なデビューアルバムでしょう。超好き。
所謂エレポップと言う一言で彼らを括る事も可能ですが他のバンドとはちょっとセンスが違いすぎますね。
アルバム通して聴くと多彩で現代的なビート・パターンに驚くはず。
個人的上半期新人アーティスト第1位。
Franz Ferdinand/Tonighy:Franz Ferdinand
お次はお馴染みフランツの3rdアルバムを。
これは最初聴いた時は地味に思うかもしれませんがなかなか良いアルバムですよ。
BPMはぐっと抑えめで勢いよりグルーヴで聴かせる、ちょっと大人びた艶やかでセクシーなフランツ第3章でございます。
とくに長尺ナンバーである10曲目のLucid Dreamsの中毒性といったら!
是非夜聴くのをオススメいたします。
Animal Collective/Merriweather Post Pavilion
次はブルックリンのモダン・サイケデリックバンドAnimal Collectiveの新作を。
いやあ驚きました。劇的な変化という言葉はこうゆう事を指すのでしょう。
いままでのアルバムを支配していたフォークの香りはほぼ姿を消しポップでドリーミーなエレクトロニックサウンドが全開。
とは言ってもそこはアニコレ、極上のサイケデリアは今作でも健在ですよ。
これはヤミツキになります。
まさかアニコレで踊れるとは。驚愕の一枚。
Antony and the Johnsons/The Crying Light
次はルー・リードやビョークからも讃辞を浴びる孤高のシンガーAntony and the Johnsonsのアルバムを。
これはポップスと言うには孤高すぎるし取っつきにくいかもしれませんが素晴しいですよ。
圧倒的なヴォーカルは他に比べるものがないくらい凄いです。性別をも超えた迫力があります。(実際彼はゲイであることを公表している)
ワタクシはイギリスのマーキュリー賞を受賞した前作「I am a bird now」から彼の音楽の虜になったのですが、今作はより歌に焦点をあてたということもあり、音楽的には斬新さは無いかもしれません。
でも歌声だけでも買う価値あると思いますね。
もはや芸術。
ちなみにジャケット・アートワークに使われたポートレートは日本人舞踏家、大野一雄を撮ったものだそうです。
Lily Allen/It’s Not Me,It’s You
次はUKのお騒がせポップ・アイコン、リリー・アレンのセカンドアルバムを。
相変わらず可愛いですね、リリーちゃん。
サウンド的には前作の核だったレゲエ、カリビアン要素は陰を潜め完全にエレポップ仕様。
なかなか良いですよ、ダンサブルでエレクトロニックなリリーちゃんも。
曲は粒揃いだしアルバムとしての流れもプロダクションも悪くないです。
「FU〇K YOU!」という歌詞をこれだけ可愛く歌える娘もなかなか居ないんじゃないでしょうか。
Little BootsやLa Roux等新たなポップ・アイコンが多数出現してますが、やっぱリリーちゃんが一歩抜きん出てますね。女の子にもオススメです。
The Virgins/The Virgins
お次はNYから現れたポップバンド、The Virginsのデビューアルバムを。
これはジャストでしょう。ロックンロールとファンクミュージックをこよなく愛するワタクシみたいな人間からすると正にツボ。
何も考えずに爆音で聴きたいですねコレは。
マルーン5と比べられる事が多いみたいですが全然こっちの方が好きですね。
マルーン5よりグルーヴィーでセクシーだし、おまけにバカですからね。
正直マルーン5はちょっと苦手(何曲かは好きな曲もあるのですが)なんですよね。ナルシスティックで知的なイメージを売りにしてるとことか。
クラスに一人は居る、女にはモテルが男からは嫌われてる勘違い男子のイメージがあるんですよね、なんか。
多分ファン層も圧倒的に女子率が高いんじゃないですかね。まあ、あくまでワタクシの想像ですが。
やっぱ男はバカでなくちゃ。激押しです、The Virgins。
Bat For Lashes/Two Suns
次に紹介するのはネクスト・ビョークと呼ばれるナターシャ・カーン率いるBat For Lashesのセカンドアルバムを。
レディオヘッドのトム・ヨークの大のお気に入りでライブの前座にも起用した逸材です。
ワタクシもそのことで知りました。
いやあ最近こればっか聴いてます。
美しいピアノとシンセの調べに乗せて歌われるナターシャ・カーンのファルセット・ヴォイスが何ともクセになります。
独特の世界観ゆえ好き嫌いは分かれるでしょうがオススメですよ。
毎日寝る前に聴いてます。
The BPA/I Think We’re Gonna Need A Bigger Boat
お次はFatboy Slimことノーマン・クックの新たなペルソナ「The BPA」のアルバムを。
まさに待望の一枚でしょ、コレは。
去年の傑作トラック「Toe Jam」から待った甲斐がありました。こんなノーマン聴きたかったんですよ、ホント。
確かにフロアライクな曲は無いしDJとしては使える曲はほぼ皆無ですが、そんなのどうでも良いです。
スーパースターDJとしてのプレッシャーを捨て身軽になったノーマンがリラックスして好き勝手やってるのが何より嬉しいですね。
音楽性は多様だし曲は粒揃い、ポップマエストロ、ノーマン・クックの面目躍如の傑作でしょう。
多彩なゲストが参加してるのは言わずもがなですね。
これからの季節オススメですよ。
The Horrors/Primary Colours
最後は以前にシングルを紹介したThe Horrorsのセカンドアルバムを。
いやはやアルバムも期待通りの傑作でした。素晴しい。
アルバム全体のムードを作るシューゲイズなギターと甘美なシンセサイザーのバランスが何とも絶妙。
ひたすら平熱でサイケデリックな全10曲。
ジョイ・ディビジョンやマイ・ブラッディー・バレンタインを好きな方はハマると思いますよ。
上半期一番聴きました。
上半期はマイケル・ジャクソンの急死など悲しいニュースもありましたが、なかなか音楽的発見の多い充実した半年だったと思います。
下半期もアークティック・モンキーズの新譜をはじめ、期待してるトピックが多々あるので楽しみですね。
では、近いうちに邦楽編アップします。お楽しみに!