新譜購入
最近の音楽業界はダウンロードや着メロの普及でCDが売れなくなったと言われ久しいですが、頑固な九州男児であるワタクシはなるべくCDを購入するようにしています。
なぜフィジカルリリースのCDにこだわるかと言えば、アートワークを楽しみたい、音質の違い、アーティストへの敬意等、色々とあるのですがやはり一番の理由はCDの封を開け、ディスクをプレイヤーに置き、インナースリーブや歌詞カード片手に耳をそば立てるあの瞬間のドキドキ感が何者にも代えがたいからではないでしょうか。
さすがに一番音楽に純真だった学生時代に比べるとドキドキ感は薄れてきてますが…
まあ、あの時代は金も無かったし1枚のCDを穴が開くくらい聴いたものでした。内容がイマイチだったりしたらマジでへこみましたもんね。
さすがに今は視聴もできるし失敗することも少ないですが、やっぱあの瞬間はドキドキものです。
というわけで、またあの瞬間に出会うため何枚か新譜を購入したのでPVを貼りつつ紹介しようとおもいます。
まずはウェールズのベテランポップバンド、Super furry animalsの新作「Dark days/Light years」を。
彼らはレディオヘッドやベックと同じくらいワタクシが敬愛し尊敬するアーティストの一つです。
とにかく90年代後半のデビューから今に至るまで駄作が一枚として無く(てか、ほぼ傑作!)尚且つ作品毎に音楽性を変え驚かせてくれるので、毎回フレッシュな気持ちで楽しませてくれます。
ざっと挙げるだけでも、ポップ、ロックンロール、サイケデリック、フォーク、エレクトロニカとサウンドは多岐多様。
しかも歌詞には辛辣な問題提起やメッセージをサラリと忍ばせ、ユーモアの感覚も忘れないという柔軟さ。
まあ誤解を恐れずに言えば現代のビートルズなわけですよ。まあ本家みたいなアイドル性は皆無ですが…
で今作もやはり素晴しいです!前作Hey Venus!がファーリーズにしては珍しく、ストレートなポップアルバムだったのでその反動か今回はかなりサイケデリックで生々しいバンドサウンドに。
でもそこは流石ファーリーズ。持ち前のユーフォリックな感覚でスウィートでグルーヴィーな彼らにしか作れないレコードに仕上げています。
特にアルバム後半は最高。とろけるような極上のサイケデリアへ聴くものをいざないます。
点数は85点。彼らの最高傑作であり歴史的名作「Rings around the world」には及びませんが日常にそっと寄り添うビタースウィートなレコードです。飽きずにずっと聴けそう。
次は豪華ゲストが参加している事でも話題のN.A.S.Aのデビューアルバム「The spirit of apollo」を。
映画監督スパイク・リーの弟とブラジル人DJによるヒップホップユニットのデビューアルバムなのですが最初に触れた通りゲストアーティストがあり得ない事になっています。
デヴィッド・バーン、チャックD、メソッドマン、RZA、ジョン・フルシアンテ、カレンO、トム・ウェイツ、カニエ・ウエスト、サントゴールド、ジョージ・クリントン、スパンクロック、M.I.A、クールキッズ等々ジャンルも国籍も超えた面子が勢揃い。
ギャラ幾ら払ったの?と要らぬ世話まで焼いてしまいます…
音の方もモダンヒップホップ、バイレファンキ、エレクトロ、ファンクとごった煮状態。正直各ゲストのアクが強すぎて一枚聴き終わる前にお腹一杯になってしまいました。
ともあれ、これだけの豪華面子を招聘したコネクションとアルバム一枚にまとめきったプロデュース能力は舌を巻くばかり。
お気楽に聴けるパーティートラック満載なのでドライブなどに最適では。
点数は62点。
最後は日本のバンドを紹介します。The Bawdiesのメジャーデビューアルバム「This is my story」です。
いやはや、とにかくPVを観てください。言われなきゃ誰も日本人が歌ってるとは思わないであろうヴォーカルにまずはぶっ飛ばされます。
もうこの声だけでロックンロールでしょう。バッチリです。
サウンドもロックンロールはもちろん、リズム&ブルーズ、ソウル、モータウン、ジャクソン5、ファンクとかなり挑戦的。
荒削りな部分はありますが若さもロックンロールの魅力の一つなのであたたかく見守ってあげましょう。
点数は72点。やっぱり日本語で歌ってほしいのと、ナルシスティックなアートワークがちょっとダサイのが減点かな。まあヴィジュアルも大切な要素ではあるのですが…
今回はこんな感じです。ではみなさん素適なミュージックライフを!