前回の続きですが、今回は急遽番外編です。


前原誠司国土交通相が昨日、羽田空港を24時間稼動型のハブ空港にしたいとする考えを示しました。

賛否両論あるでしょうしいろいろ問題もあるかもしれませんが個人的にはこの考えには賛成です。いいですね。ついに本腰入れる人が出てきたかって感じです。



わたしたちが生まれた年に成田空港が開港しましたが、そのときから「羽田が国内線、成田が国際線」の分離原則がありました。

そのせいでなかなか羽田に国際線の便がなく、最近こそようやく少しずつ飛ぶようになってきてましたが、まだまだ全然と言ったところです。



成田は都心からかなり遠いというその立地とか、成田へアクセスするための交通手段の貧弱さとか、着陸料が高いのとか、受け入れ態勢の需給バランスがあっていないとかその他もろもろの原因で、最近では極東におけるハブ空港の座を完全に韓国の仁川国際空港に奪われています。

その地域における代表的なハブ空港になると何がメリットになるかというと、とにかく乗り継ぎで使用されることにより、ヒトとモノとカネが流入してくるので、その空港がある国にお金がたくさん流れ込むことになります。



例えばアメリカから中国に旅行しようかという人がいて、韓国の仁川国際空港で乗り継いで中国入りするとした場合、仁川の乗り継ぎで時間があれば、「じゃーちょっとソウルのダウンタウンに遊びに行こうか」ってことになります。あるいはちょっとだけではなく、「ちょうど乗り継ぎで行くのなら1週間滞在してみようか」ってことにもなるわけです。



私も目的地までに乗り継ぎがあると、その乗り継ぎ時間の中で、イミグレ→ダウンタウンへ移動→観光→空港へ移動→イミグレ の時間を計算し、もし時間内に行けそうであれば必ず街まで遊びに行きます。たまには数日滞在することも。

そうするとそこで観光客は絶対にいくらかは金を落とすわけです。それらが積もり積もって観光収入の増大につながって経済が潤うわけです。



というわけで、国にすばらしいハブ空港が存在するかどうかは非常に重要なことなのです。


で、羽田をハブ空港にすると何がいいかっていうと、やっぱりその立地です。羽田なら約20分で山手線内にいけます。成田は来年どうやら高速列車が開通するようですが、残念ながらそれでもさすがに20分はきれません。今なんて超時間かかります。六本木ヒルズ→成田を結ぶプライベートヘリサービスが開業してこれは結構評判がいいようですが、それはセレブの方々しか乗れませんしね。この都心まで20分(実際はもっと速くも行けます)という時間は、仁川空港→ソウル市内よりもはるかに速いです。


さらに羽田は日本国内のほぼ全ての地域からの国内線乗り入れがあるので、そこからすぐ九州とかの他の地域にも飛んでいけるわけです。



大阪の橋下さんが「関西圏にもハブ空港を」と言って前原さんにかみついているようですが、これはどうなんでしょうかね。たしかに関空も同じようにやったら我々ユーザーとしては嬉しいですが、前原さんはちょっとそこまでは考えていないようです(本意はわかりかねますが)。

関空も大きなハブ空港化したら、京都とかの観光資源が近くにあるのでそれはそれでたしかに関西圏は潤うなとも思います。でもまずはやっぱり羽田ですよ。

羽田なら24時間くらいの乗り継ぎで、蒲田あたりに安宿とって、そのまま街に繰り出して、蒲田で寝て、京急でわずか10分で羽田戻りっていうことも可能ですから、われわれと同じような貧乏旅行者にとってもうれしいでしょう。


羽田がハブ空港化したら、おそらくですがいろんなエアラインのさらなる乗り入れが活発になって、国際線の本数が増えて料金も安くなりそうな気がして期待してます。


扇さんのときのようにあやふやな感じにならないように、是非これは実現させてほしいです(千葉県の人には申し訳ないですが)。