どうもどうも、Marでございます。


yu-kiが中堅作家の映画ネタだったので、それに呼応するかの如く、あたくしは大物作家に関係した食ネタを。


uncosaicoでおなじみのayaちゃんが九州に遊びに来た時、村上春樹氏の話をしていたら、ayaちゃんが「実家の近くに村上春樹がよく柿ピーを買いに行く煎餅屋さんがあるから今度お土産に持ってくるね」と言ってくれていました。



あたくしは柿ピーというよりも「柿の種」が大好物で、ビールのつまみになるお菓子で何が好き?と聞かれて答えるファブフォーならぬマイファブファイブと言えば、


・枝豆
・フライビーンズ
・ビーフジャーキー
・ジャイアントコーン


そして、


・柿の種


という具合なのであります。



新潟から元祖柿の種として有名な浪花屋の柿の種を取り寄せて食べたりするくらい結構好きなお菓子の一つです。



ayaちゃんとはその時はたぶんそんなに詳しく話したわけではなかったと思いますが、ちゃんと覚えてくれていました!


そしてShinjiがこないだ東京に遊びに行ったときに、その柿の種を託けてくれたのです!ありがとうayaちゃん!(お礼が遅くなってごめんね。ちゃんとブログで紹介したかったので。)




これがその柿の種。柿ピーではなく柿の種オンリーです。柿ピーよりも柿の種だけが好きと言っていたことまでちゃんと覚えていてくれたとは感激。しかもayaちゃんからのあたたかくてかわいらしくておもしろい手書きメッセージ付き。


DSC_0616

さて、この柿の種、どこのお店のものかと申しますと、湘南は大磯町にある「船橋屋」というところのものだそうです。


村上春樹氏は大磯に10年以上も住んでいました。(もしかしたら今でも日本にいる時は南青山の家と大磯の家を行ったり来たりしてるのかもしれないので「住んでいます」と言った方が正しいのかも。詳しくはわかりません)


それで、氏のエッセイの中でこの「船橋屋」の柿ピーのこともちょくちょく出てきているらしいです。



そこでこの度、あたくしが持っている村上春樹のエッセイ本のいくつかを、再度パラパラとめくってみましたが、残念ながら「船橋屋」に言及している箇所を見つけることはできませんでした。


氏のエッセイはおおよそ読んでいるので、もしかしたらどこかで読んでるのかもしれませんが、おそらく遠い土地のお店のことだったので記憶に留まることなく、海馬もスルーしていたのでしょう。



しかし、「船橋屋」についての箇所は見つけれませんでしたが、柿ピーに関することを書いてあるのは見つることができました。

エッセイ集「村上ラヂオ」の中に、「柿ピー問題の根は深い」というタイトルでたった4ページですが柿ピーについて書かれています。

DSC_0620 DSC_0621 (ジョジョ好きのtaQmaへのオマージュとして、DIO持ちしてみました)



その中で村上氏は柿ピーについて、


—-
柿の種が漫才で言う「つっこみ」なら、ピーナッツは「ぼけ」にあたるわけだけど、ピーナッツにはピーナッツの洞察があり、人柄があり、ただの頷き役では終わっていないところがよい。柿の種のつっこみをさらっと受けて、鋭く切り返すこともある。

柿の種はそのへんを承知の上で、自分の役割を意識的にいくぶん過剰に演じている。まことに絶妙なコンビというべきか、あうんの呼吸がとれている。
—-


というように、優れた食品であると賞賛しています。




しかしそのような優れた食品である柿ピーも、「他者が介在してくると、柿の種とピーナッツの減り方のバランスが狂ってくる」という問題点があると指摘しています。

例えば2人で柿ピーを食べるときに、一方がピーナッツ好きだとピーナッツばかりが減って最後に柿の種だけが残ってしまうとか。



氏はあたくしと同じようにピーナッツよりも柿の種の方が好きであることを明言した上で、柿ピーを食べる中に次のような思いをあることも合わせて書いています。


—-
柿ピーを食べるときには、僕は自分の内なる欲望をできる限り抑え、柿の種とピーナッツをなるべく公平に扱うように努めている。

自分の中に半ば強制的に「柿ピー配分システム」を確立し、その特別な制度の中に、偏屈でささやかな個人的喜びを見いだしているのである。

世の中には甘いものと辛いものがあって、両者は互いに協力しあって生きているのだという世界観を、あらためて確認する。
—-



こう書かれると、村上春樹ファンおよび柿の種ファンのあたくしとしては、やっぱりピーナッツより柿の種のほうが好きと言えども、柿の種だけを食べるのではなく、ピーナッツ入りの「柿ピー」を食べなければならないのかなとも思ったりしましたが、でも柿の種だけのほうが絶対美味しいと思うんですよねー。。



で、お味の方は、、、



っと、ただ単に食べてもいいのですが、遠い土地からayaちゃんがせっかくプレゼントしてくれたので、ここは一つ、ayaちゃんも楽しみに読んでくれているという、あたくしの連載「Marピーの30分クッキング」のコーナーでこの柿の種を使った料理を紹介してみようと思います!




つづく。