お疲れ様です。Marです。


本家、逆走ダイアリーのパクリ、前回 #7 の続きです。


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月曜日に5kmほど走って右足親指の爪に不具合が生じて以降、結局一度も練習ができないまま土曜日となり、マラソン会場となる萩・石見空港がある島根県へと出発。




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同僚と男女計5名での参加となったのだが、萩・石見空港のある島根県益田市の宿は人数分とれなかったので、さらにそこから東に40kmのところにある、島根県浜田市に宿をとって次の日の大会にのぞむ。




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九州人の私は島根に関してはなじみがないせいか、知っていることが少ない。浜田市に至っては恥ずかしながら市の名前も知らなかったほどだ。


私は旅行に行くときはよく「旅行のしおり」を作るのだが、私と同じようにあまり島根県や浜田市について知らない方々のために、そのしおりの中で私が県や町について説明した箇所を抜粋してご覧いただこう。





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(1)島根県基本情報



a.概要


島根県(しまねけん)は、日本の中国地方の日本海側である山陰地方の西部を成す県である。県庁所在地は松江市。離島の隠岐島、竹島なども島根県の領域に含まれる。




b.総人口


715,971人(2010年8月1日現在)




c.有名な食べ物


・宍道湖七珍
・出雲そば
・源氏巻
・清水羊羹
・俵まんぢう
・げたのは
・うずめ飯




d.島根県出身の著名人


・森鴎外
・うんこ次郎(漫画家)







(2)宿泊場所の島根県浜田市の基本情報



a.概要


浜田市は、島根県西部の日本海に面した市で、水産都市として機能している。アニマル浜口の出身地として有名である。




b.総人口


43,680人




c.浜田市出身の著名人


・アニマル浜口




d.アニマル浜口の歴史


1947年8月31日島根県浜田市に生まれる。
親の事業がうまくいかず、小学5年生の時(1958年)、母親と妹と一緒に親戚の住む大阪府堺市へ移り住む。そして現在に至る。


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(萩・石見空港マラソン旅行のしおり 「第4章 島根県および浜田市に関する予備知識」より抜粋)








脱線してしまったので、話を元に戻そう。



練習不足の上、予期せぬ足の爪の負傷という不安を抱えたままとあって、それ以外の部分については少なくとも万全の状態で走りたいと考え、前日はお酒は飲まずに食事だけとり、湯船にゆっくり浸かって入念に体をほぐし、早めに休んで明日に備えようと心に決めていたが、その決心はもろくも崩れ去ってしまった。




浜田市についた瞬間、全く縁もゆかりもない町にたまたまやって来たというドラクエ的ワクワク感と、海に面しているため魚介類が美味しいらしいという情報にテンションが上り、すぐに「生ビール」をオーダー。



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一旦飲み始めるとさすがに1杯や2杯では終わらず、店を出た後もとりあえずホテルに戻って部屋飲みしながらUNO大会。



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私が最年長だったが、この大人気ない中学生の修学旅行的なノリにすっかり気分もよくなって、日が変わるまで盛り上がってしまった。




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で、次の日、6時半起床で朝食。



体が重く頭痛がする。。。睡眠不足感も否めない、最悪のコンディションだ。



ピークにもってこないといけない日に、アビスにいる感じだ。





一応、浜田駅記念撮影。


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ホテルを出て、萩・石見空港に向かって40kmほどをクルマで西に移動し、小一時間ほどで益田市に到着。




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会場の駐車場はすでに多くの人でいっぱい。特設駐車場から萩・石見空港までのシャトルバスには長蛇の列。この行列に並ぶだけでさらに体力を消耗する。




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そして行列に並んでから数十分後、ようやくマラソン会場である萩・石見空港に到着。



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二日酔いは続くが、空港の玄関横から滑走路が少しだけ見えるとテンションが上がる。飛行機が離陸するときの轟音が響くと早く滑走路に足を踏み入れたくなる。



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受付を済ませ、シャツにゼッケンを貼り、入念にストレッチをした。ちなみに体が硬いのは二日酔いとは無関係だ。


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そしてついに滑走路へ。



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今日は、ターミナルビルから飛行機に乗り込むためのタラップまでを運ぶバスに乗ってこの場に降り立っているわけではない。



飛行場の横のゲートから歩いて直接滑走路に入っているのだ。しかもすぐに飛行機に乗り込む必要なんてなく、ゆっくり自由に滑走路内を歩き回れる。走り回れる。



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機材が一つくらい駐機してくれていたらさらによかったのだが、残念ながらそれはなかった。しかしそれでも飛行機好きとしてはこの時点でテンション上がりっぱなし。




マラソン大会には必ずいる、コスプレランナー達ももちろん健在。



こちら次元大介さん。しっかり手には拳銃(M19コンバット・マグナム。たぶん)まで持っていらっしゃった。ヒョロ長い体型で、たまたま赤いシャツを着ていた私は、さながらルパン三世といったところか。



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「一緒に写真を撮ってくれませんか」とお願いしたら快諾してくれたとてもいい次元大介さんだった。









他にもマヨネーズマンがいたり、忍者がいたり、飛行機の被り物をした人がいたりと様々。



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さあ、気持ちも盛り上がってほどよい緊張感が出てきたところで、いよいよ21.097kmの長い道のりがスタート。



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飛行機が離着陸する滑走路をこんなに自由に走れるとは本当に夢のようだ。このときばかりは二日酔いの気分なんて吹き飛んでいた。すばらしい環境でのランに感動。





こちら、滑走路面のアップの写真。


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高硬度アスファルト舗装で、滑走路特有の32ミリメートル間隔で削られた「グルービング」と呼ばれる溝もしっかり確認できる。これを間近で見ることができ、さらにその上を走れるというのもこのマラソン大会の大きな醍醐味の一つだ。








体力の消耗そっちのけでカメラのシャッター切りまくり。走りながらなので写真もブレまくり。





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本日のゲストは、バルセロナ五輪で銀メダル、アトランタ五輪では銅メダルに輝いたご存知「有森裕子さん」。市民ランナーたちを「がんばれー」と大きな声で激励していた。



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さて、念願の滑走路を滑走する自分に酔いながらも、残り20kmほどをどのように走りきるか不安がよぎる中、ふと前を見ると彼が走っていた。



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そう、先ほどの次元大介さんだ。



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「おつかれっす!」と後ろから声をかけると気さくに返事をしてくれる次元さん。


なんと実際に走っている間も、手には律儀にM19コンバット・マグナム(たぶん)を持っていた。



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私はマラソンに関しては数年前にはじめたばかりなのでド素人だ。しかしマラソン ド素人の私でも、彼に対しては絶対に間違っていないと確信が持てるアドバイスを一つだけすることができる。





「次元大介さんよ、マラソンに拳銃は必要ない」


「今日あなたがその拳銃を持って戦うべき相手はあなたの周囲にはいないのだ」


「なぜなら今日あなたが戦うべき相手は自分自身、そう、あなたの中の弱い心に他ならないのだから」






そう心の中で思いながらカメラを向けると、彼は本物の次元大介なら絶対にしないようなキュートなポーズをとってくれた。



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次元さん、もしあなたが「萩・石見空港マラソン」などのキーワードでWeb検索して、たまたまこのエントリーを読むことがあれば是非連絡してほしい。


その時私は約束しよう。来年もまたこの「萩・石見空港マラソン」が開催されるのであれば、私はルパン三世のコスプレであなたと一緒に走る、と。


mar@yycrew.net






さぁ、このマラソン大会の最大の目玉である滑走路上でのランは早々に終わり、空港ターミナルビルを横切って町の中へと出る時間になった。



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ゴールは空港ターミナルビルの正面なので、もうこの滑走路に戻ってくることはない。



このマラソン大会では最初にメインディッシュが用意されているというわけだ。果たしてモチベーションを保ったまま最後まで走り切ることができるのだろうか。




そんな不安を抱えたまま滑走路と外をつなぐゲートを出た瞬間、重い体がさらに重くなったような気がした。



つづく。





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